AI×映像制作

【完全ガイド】Runway Aleph 2.0 使い方|既存映像をテキスト編集する新ワークフロー

Runway Aleph 2.0 使い方
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「Runway がまた新しいの出した」って TechCrunch を流し読みしたとき、Aleph 2.0 って名前だけ見て「Gen-5 と何が違うんだ?」と止まった人、たぶん多いと思います。

僕は現役の MV クリエイターで、AI 動画は Runway(Gen-3)と Sora、Veo を「絵コンテ用」「素材生成用」「演出参考用」に分けて使っています。だから今回も「新ツールが出た」で終わらせず、「現場で Gen-3/4.5 から乗り換える理由になるか」だけで判断しました。

結論を先に言うと、Aleph 2.0 は「テキストから動画を生成する」ツールではない既存の動画にテキストプロンプトで編集を加える、ちょっと毛色の違うAIですね。これが現場で何に効くのか、6月2日にAPI公開された Aleph 2.0 の基本から、実案件での使い分けまで一気にまとめます。

読み終わる頃には、自分の案件で Aleph 2.0 を採用すべきか/Gen-4.5 のままで十分か、判断できる状態になっています。

Runway Aleph 2.0 の3つの注目点|Gen-3/4.5 との違い

まず、全体像を先に。Aleph 2.0(2026/06/02 API公開)で押さえるべきは、「動画→動画編集」「キーフレーム指定」「2-30秒対応」の3点ですね。

注目点①|「生成」ではなく「編集」AI

Gen-3/4.5 はテキストや画像から「新しい動画を生成」するタイプ。Aleph 2.0 は 既に手元にある動画素材を入力して、テキストプロンプトで「編集」を加えるタイプです。「服を変える」「天気を雨にする」「背景を都会にする」みたいな指定ができます。

注目点②|キーフレーム画像を時間軸で指定できる

Aleph 2.0 は「動画+テキスト+オプションのキーフレーム画像(タイムスタンプ付き)」という入力に対応します。たとえば「2秒目に手元のシーンを赤い液体に変える」「5秒目で顔の表情を笑顔に切り替える」みたいに、時系列で別々の編集を指示できるのがポイントです。

注目点③|2-30秒の動画に対応

Gen-3/4.5 は 5〜10 秒の生成が中心でしたが、Aleph 2.0 は入力動画が 2 秒から 30 秒まで対応します。MV案件で「Aメロの12秒」「サビの15秒」みたいな長め尺の編集パスにも投入可能。

Runway Aleph 機能マップ

ぶっちゃけ、Aleph 2.0 は「Runway の Gen シリーズの上位版」じゃなくて、「Runway の Gen シリーズと並走する別ラインの製品」です。混同すると現場で詰まります。

始め方|サインアップから API キー取得まで

ここからは、Aleph 2.0 を使い始めるまでの実戦手順を共有します。

ステップ 1|Runway アカウントの確認

runwayml.com で既存アカウントがあればそのまま使えます。Aleph 2.0 はStandard プラン(月15ドル)以上で API 利用枠が解放される構造ですね。

ステップ 2|API キーの発行

ダッシュボード右上の「Account → API Keys」から、新規キーを発行します。チーム運用するときは、案件ごとにキーを分けておくと、後で使用料の按分が楽になります。

ステップ 3|Aleph 2.0 を選択

ダッシュボードの「Tools」セクションからAleph 2.0を選択。初回のみ、利用規約とAPI料金体系の同意ダイアログが出ます。

料金感覚(2026/06 時点)
  • Aleph 2.0 は入力動画の秒数 × 編集モードで課金
  • 15秒の素材を1回編集すると、おおむね Gen-4.5 の1〜1.5本分のクレジットを消費(公式が為替で変動する旨を明記)
  • 正確な数値は 公式料金ページで最新を確認してください

基本操作|既存動画+テキストプロンプトでの編集3ステップ

実際の編集フローは、シンプルに3ステップで覚えられます。

ステップ 1|元動画をアップロード

ローカルの mp4 / mov ファイル(2〜30 秒)をアップロード。1080p までは品質劣化が少ない、4Kはダウンスケールされる場合があります。

ステップ 2|編集プロンプトを書く

たとえば「make her wear a white dress」「change the background to a Tokyo night street」みたいに、「何を変えるか」を1〜3行で書く

プロンプトは英語の方が精度が高いです。日本語でも通じますが、現場の納品品質を狙うなら英語+場面の形容詞をしっかり入れるのが鉄則ですね。

ステップ 3|出力を確認・再生成

数十秒〜数分で出力が返ってきます。Gen-3 と同じく「Seed 値を変えてバリエーション量産」が可能。同じプロンプトで5本出して、いちばん良いものを採用、という流れが現実的です。

プロンプト3原則(Aleph 2.0 向け)
  • 「変える対象」を最初に書く(被写体・背景・色味のどれか)
  • 「変更内容」を具体的に書く(色だけでなく素材・質感まで)
  • 「保持してほしい要素」を最後に書く(カメラワーク・人物の動き等)

キーフレーム指定編集|特定タイミングで切り替える応用

Aleph 2.0 の真価が出るのは、キーフレーム画像を時間軸で指定する応用編

何ができるか

たとえば 10 秒の素材に対して、「3秒目で背景を青く」「7秒目でブルーを真っ赤に切り替える」という指示が出せます。中間のフレームは、AI が自然に補間してくれる。

MV案件での具体例

  • リリックMV:歌詞の山場で色温度を1段下げる→クライマックスで真逆の色に振る
  • 実写MV:1番のキー素材を曇りベース→2番でAleph 2.0 で夕焼けに塗り替えて世界観を演出
  • インサート:商品PV素材を「昼バージョン」「夜バージョン」の2軸でクライアントに同時提案

「カメラを置き直す追撮」を AI で代替するイメージで使うと、現場の予算感に効きます。

Aleph 2.0 キーフレーム指定タイムライン

MV案件での使い分け|どの編集に向く/向かないか

Aleph 2.0 は便利ですが、全部のシーンで万能ではないです。向く編集・向かない編集を整理しておきます。

✅ Aleph 2.0 が向く編集

  • 衣装替え・背景差し替えのバリエーション量産
  • 「天気」「時間帯」「季節」などの大域変更
  • 既存ロケ素材を「世界観違い」で2案出す比較提案
  • インサート用の短尺カットの色味調整

❌ Aleph 2.0 が向かない編集

  • 厳密なリップシンク(口の動きとボーカル音声の同期)
  • 微細な顔のシワ・肌の質感調整(DaVinci の AI 顔加工が上)
  • カット間のシームレストランジション(普通の編集ソフトで足元から組む方が早い)
  • 1秒以下のショットに対する細かい指示
Aleph 編集向き不向き
使い分けの実例
  • 僕の最近のMV案件(夜の都内ロケ)では、実撮の80%はそのまま使い、「夕焼け版」「雨の日版」の追加バリエーションを Aleph 2.0 で 4 カットだけ生成
  • これで予算内に追撮を入れずに、クライアント比較用の世界観を出せています

料金プランと商用利用の注意点(権利・尺・サブスク条件)

商用利用で詰まない順番に確認していきます。

料金体系(2026/06 時点)

  • Standard プラン:月15ドル→ API 利用とブラウザ版の両方が解放
  • Pro プラン:月35ドル→ 解像度上限と同時生成数が拡張
  • Unlimited プラン:月95ドル→ 高優先キューと商用利用範囲が広がる

最新の数値は 公式料金ページ で確認しましょう。為替や条件は時期によって動きます。

Runway 料金プラン比較

商用利用の注意点

  • 有料プランで生成したコンテンツは商用OK(無料プランはNG)
  • 「人物の顔」を勝手に変える編集は、元素材の被写体本人の同意が前提
  • 「実在のキャラ・ブランドロゴ」を含む素材を Aleph 2.0 に渡すと、出力にも残ってしまうことがある → 事前に IP チェック

既存記事 #41 AI動画生成 商用利用ガイドに 5 社比較で詳細をまとめているので、案件納品前に確認してください。

Aleph 2.0 が向く人/別ツールに振るべき人

ここまで読んで「で、結局自分は使うべき?」となる方向けに整理。

✅ Aleph 2.0 が向く人(合う人)

  • 既存のロケ素材を持っていて、世界観の振り幅を増やしたい MV クリエイター
  • クライアント比較用の「世界観違いA案/B案」を短時間で量産したい人
  • Runway をすでに使っていて、Gen-4.5 の次のステップを探している人
  • 追撮の予算・スケジュールに制約がある案件を抱えている人

❌ Aleph 2.0 が合わない人

  • まだAI動画生成自体が初めて(まず #38 Runway Gen-3 使い方 から)
  • 0から映像を生成したい(Sora / Veo / Kling の方が素直)
  • 厳密なリップシンクが必要な案件(現状のAIどれも難しい)
  • 月15ドルのサブスク費が予算的にきつい(まずは無料の代替で慣れる)
「Gen-4.5 と Aleph 2.0 のどっち?」
  • 新規素材を作るなら Gen-4.5、既存素材を編集するなら Aleph 2.0
  • 役割が違うので、両方契約する作家もいます
  • 僕は今のところ Gen-4.5+Aleph 2.0 のセットで、月の総支出は Standard+Pro で月50ドル程度です

まとめ|「生成」から「編集」へAI動画の地平が広がる

ここまでの内容を一行でまとめると、Aleph 2.0 は「AI に動画を作らせる」から「AI に動画を編集させる」へ、Runway がワークフローを拡張してきた製品です。

僕自身も Aleph 2.0 を 6 月から実案件で投入していて、「追撮の代わりに世界観違いを2案出す」というクライアント提案の幅が一気に広がっています。AI 動画を「素材生成だけ」と思っていた作家ほど、Aleph 2.0 の登場で景色が変わるはず。

ここから先のステップは次の通り。

AI 動画は「生成」だけじゃないフェーズに入りました。手元にある素材を、もう一段攻めの方向に振りたい作家こそ、Aleph 2.0 で 6 月のうちに触っておく価値があります。

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