【現役直伝】動画のホワイトバランスの合わせ方|撮影〜編集の全手順

動画のホワイトバランスの合わせ方|撮影〜編集のアイキャッチ
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もらった素材、なんか顔が青っぽい…or黄色っぽい…。どこで直すのが正解なの?

動画のホワイトバランスって、MVやPVを作ってると「色のクオリティで最初に差が出る関門」なんですよね。ここを外すと、どんなにカラグレで頑張っても顔色が不健康に見えたり、空気感がチープになっちゃう。

結論を先に言うと、動画のホワイトバランスは「撮影で固定→編集で微調整」の2段構えが王道。撮影現場で正しい色温度に合わせておけば、編集はラクに整います。逆に撮影でAWB任せにすると、編集で泥沼にハマるパターン。

僕も最初の頃、α7のAWB任せでMV撮って、編集でカット切り替わるたびに色がチラついて2日溶かしたことがあるんですよね。今回は、現役MV/PV撮影で年30本くらい回している人間として、撮影〜編集を一貫したホワイトバランスの合わせ方を全部まとめていきますね。

この記事でわかること
  • 動画のホワイトバランス=「色温度+ティント」の調整、という基本概念
  • 撮影時に合わせる3つの方法(AWB/プリセット/マニュアル)と使い分け
  • グレーカード/カラーチェッカーを使った現場での実践テク
  • 編集で直す方法|Premiere LumetriとDaVinci Color Pageの2軸
  • 初心者がハマる失敗3パターン(混合光・反射色・LED光)と対処法
  • Log/RAW素材の場合の特殊事情と、撮影時固定vs後決めの使い分け
Contents
  1. ホワイトバランスとは|「白を白く撮るための色温度調整」が基本
  2. 動画のホワイトバランスを撮影時に合わせる3つの方法|AWB/プリセット/マニュアル
  3. 動画のホワイトバランス|撮影現場で「グレーカード」を使う実践テク
  4. 動画のホワイトバランスを編集で直す方法|PremiereとDaVinciの2軸
  5. 動画ホワイトバランスでよくある3つの失敗|混合光・反射色・LED光
  6. 動画ホワイトバランス×Log/RAW素材の扱い方
  7. 動画のホワイトバランスの「合う人・合わない人」
  8. まとめ|動画のホワイトバランスは「撮影で固定→編集で微調整」が王道

ホワイトバランスとは|「白を白く撮るための色温度調整」が基本

動画ホワイトバランスの基本|色温度とティントの2軸概念図

ホワイトバランスとは、ざっくり言うと「光の色味を打ち消して、白いものを白く写すための調整」のこと。光源によって変わってしまう色を、カメラ側で「中立」に戻してあげる作業です。

イメージとしては、白いTシャツが夕日のオレンジに染まっても「Tシャツは白!」と認識し直してくれる調整。撮影でも編集でも、やることは全部この延長線上にあるんですよ。

2つの軸|色温度(K)とティント(マゼンタ⇔グリーン)

ホワイトバランスは2軸で動きます。色温度(ケルビン/K)が青⇔オレンジ、ティントがマゼンタ⇔グリーン。撮影機材も編集ソフトも、必ずこの2軸で操作する作りになっています。

色温度の感覚値はこんな感じ。晴天5500K、曇天6000K、日陰7000K、タングステン3200K、夕日3000K、LED5600K(ものによる)。最初にこの数字を頭に入れておくと、現場で迷わなくなります。

動画のホワイトバランスは撮影と編集で「同じ仕組み」を触っている

大事なのは、撮影時のWB設定も、編集ソフトのWB調整も、結局は同じ「色温度+ティント」の数値をいじっているってこと。だから「撮影でこの数字に合わせた→編集ではこっち寄せに微調整」みたいに、頭の中で一貫させて扱えると一気にラクになるんですよね。

動画のホワイトバランスを撮影時に合わせる3つの方法|AWB/プリセット/マニュアル

動画のホワイトバランスを撮影時に合わせる3つの方法(AWB/プリセット/マニュアル)

動画のホワイトバランスを撮影時に合わせる方法は、大きく分けて3つ。それぞれの強さと弱さを知っておくと、シーンに応じて使い分けられます。

方法①|AWB(オートホワイトバランス)|手軽だがカットで色がブレる

AWBはカメラが自動で色を読んで設定してくれるモード。一見ラクで便利なんですけど、フレーム内の色が変わると勝手にWBが揺れるのが最大の弱点。MV案件みたいに同一シーン内でカメラを動かすと、再生したときに「あ、色がジワジワ動いてる…」って気付いて萎えるやつですね。

使いどころとしては、Vlogや早回し撮影、走り回るドキュメンタリー系。「色味が多少ブレても勢いで撮りたい場面」だけに絞るのがおすすめ。MV/PVではほぼ使っていません。

方法②|プリセット|晴天/曇天/タングステンで「ざっくり固定」

カメラに入ってる「太陽/曇天/タングステン/蛍光灯」のアイコンを選んで固定する方法。AWBより色が揺れず、マニュアルより設定が早い、いわば中間案です。

個人的には、ロケで時間がない時の保険として使っています。「とりあえず晴天モードで固定して、編集で微調整する」って割り切っちゃえば、現場のテンポを落とさずに済むんですよね。

方法③|マニュアル(K値固定)|MV/PV案件は基本これ

色温度を「5200K」のように数値で固定する方法。動画のホワイトバランスを「ブレずに作る」ならマニュアル一択です。MV/PV/CM案件は、まずこれにしておけば編集で迷子になりません。

マニュアルで設定するときの目安は、屋外日中=5200〜5500K、室内のタングステン光=3200K、雨や曇天の屋外=6000〜6500K前後。実際の現場では、後述するグレーカードで合わせるのがいちばん精度が出ます。

MV/PV案件はマニュアル固定+グレーカード、Vlog系はAWBで時短、が現場の鉄則

「全カット同じ色で繋がる」ことが求められる案件は迷わずマニュアル。逆に「勢い>色精度」のVlog系は AWB に振り切っちゃう方が幸せです。案件種別で頭の中のスイッチを切り替えると、判断が一気に早くなります。

動画のホワイトバランス|撮影現場で「グレーカード」を使う実践テク

動画ホワイトバランス|グレーカード運用3ステップフロー

動画のホワイトバランスを撮影現場で正確に合わせるいちばん確実な方法が、グレーカード/カラーチェッカーを使うカスタムWB登録。これを覚えておくと、後の編集が劇的にラクになります。

カラーチェッカーは Calibrite ColorChecker Video が定番

動画用ならCalibrite(旧X-Rite)の ColorChecker Videoが業界の定番です。白・グレー・スキントーン参照などのパッチが並んだカードで、撮影現場の光の下で1枚撮るだけで基準色がわかります。

商品:Calibrite ColorChecker Video
価格目安:2万円前後 ※2026年5月時点
用途:動画撮影でのWB基準・現場でのカスタムWB登録
公式:calibrite.com/product/colorchecker-video

現場での運用|1テイク目の頭で必ずカードを撮る癖

撮影で必ずやるべきは、「シーンの最初に2〜3秒、被写体と同じ光が当たる位置でカードを撮る」こと。これだけで、編集時に「白基準・グレー基準」が手に入ります。

そのままカメラのカスタムWB(マイホワイトバランス)に登録すれば、その現場の光に最適化されたWB値が固定されます。Sony α7Ⅳ、FX3、Canon R5、Panasonic GH6あたりは全部この機能があるので、機材問わず使えるテクです。

予算が厳しい時の代替|白い紙やTシャツでも代用可

カラーチェッカーが買えない時は、白いコピー用紙やプリンタ用紙でカスタムWBを取るのもアリ。精度は若干落ちるけど、AWB放置よりは圧倒的にマシです。撮影現場で「とにかく白い基準を1枚撮る」習慣を作ると、編集が一気に変わってきますよ。

動画のホワイトバランスを編集で直す方法|PremiereとDaVinciの2軸

撮影でズレてしまった、または微調整したい場合は、編集ソフトで動画のホワイトバランスを直します。PremiereとDaVinci、どちらも基本は同じ「色温度+ティント」の2軸操作です。

編集でWB直すって、どこの画面で何のボタン触ればいいの?

大丈夫ですよ。Premiereならルメトリ、DaVinciならカラーページ、それぞれ「Temp/Tint」のスライダーを動かすだけ。場所さえ覚えれば作業は3分で終わります。

Premiere|Lumetriカラーの「ホワイトバランス」スライダー

Premiereはエフェクトコントロール内の「Lumetriカラー → 基本補正 → ホワイトバランス」を開きます。色温度スライダーとティントスライダーがそのまま出てくるので、青寄りなら温度をプラス側に、黄ばみすぎなら温度をマイナス側に動かす。

横にあるスポイトアイコンを使うと、画面内の白いところをクリックして自動でWBを合わせる機能もあります。グレーカードを撮っておけば、スポイトでカード部分をクリックして1秒で基準WB完成

DaVinci|カラーページの「Temp/Tint」とスポイト

DaVinci Resolveの場合は、カラーページ → プライマリーホイール下部の「Temp」「Tint」スライダー。Premiereより細かく動かせて、ノード単位でも管理できるのが強みです。

DaVinciもプライマリーホイールのカラーピッカー(Offsetホイールのピッカーを使うのが定番)でグレーカードを拾えます。色精度を本気で詰めるならDaVinciのスコープ(パレード)と組み合わせて、赤・緑・青の波形が中央で揃うようにWBを追い込むのが理想。MV案件では僕もこのフローでやってます。

動画ホワイトバランスでよくある3つの失敗|混合光・反射色・LED光

動画ホワイトバランスの失敗3パターン(混合光・反射色・LED光)

動画ホワイトバランスでハマる失敗って、ほぼ3パターンに集約されるんですよね。原因がわかれば現場での対処も編集での修正も8割は乗り越えられるはず。

失敗①|混合光(昼光+蛍光灯)|WBが定まらない

窓からの昼光(5500K)と室内蛍光灯(3500〜4500K)が混ざる現場で、「窓側の人物は青く、室内側の人物は黄色く」なる現象。色温度の異なる光源が共存してるから起きるやつですね。

対処は2つ。①ライティングで揃える(昼光寄せにするなら蛍光灯にCTBゲル、タングステン寄せにするなら窓にCTOゲルを貼って光源の色温度を揃える)。②被写体が中心になる側のWBに合わせて固定する。中途半端な中間に合わせると両方が変な色になるので、寄せる側を決め切るのがコツです。

失敗②|反射色|壁や衣装の色が顔に乗る

赤い壁の前で撮ると顔がほんのり赤くなる、緑のスタジオで撮ると顔がくすむ、というやつ。これはWB調整だけでは消えないので注意です。

対処は、撮影段階で「被写体と壁の距離を50cm以上空ける」だけでもかなり改善します。それでも気になる時は、編集でカラーホイールの「オフセット」を反対色側に少しずらして色被りを打ち消すのが定番テク。スキントーンをスポイトで監視しながら追い込むと、事故がだいぶ減ります。

失敗③|LED光のCRI(演色性)が低い|グリーン被りが出る

安価なLED照明だとCRI(演色評価数)が80台前半止まりで、グリーン被りが出やすいんですよね。WBを合わせても肌の色がどこか「青緑っぽい」「ベタっとした」印象になります。

対処は、機材選びの段階でCRI 95以上のライトを選ぶこと。代表機材は Aputure 300X や Godox VL シリーズあたり。編集側でも「Tint」をマゼンタ寄りに+5〜+10動かすとグリーン被りが消えるので、覚えておくと現場救済できます。

動画ホワイトバランス×Log/RAW素材の扱い方

Log素材やRAW素材を扱う場合、動画ホワイトバランスの考え方が少し変わってきます。「撮影時のWB設定がどこまで効くか」が変わるのがポイント。

Log素材|撮影時WB値はメタデータ、編集で上書き可能

SonyのS-Log3やCanon C-LogなどのLogガンマで撮った素材は、撮影時のWBが映像に強く焼き付かず、後処理で大きく動かしても階調が破綻しにくい性質があります。なのでLog撮影なら、編集で大きめにWBを振っても画が荒れにくいんですよね。

とはいえ、Log素材も撮影時にWBを近い値に合わせておかないとLUT適用後の色が荒れるのは事実。「Log=何でも編集で直せる」と思って雑にすると、ノイズが乗ったり彩度が浅くなったりします。基本はやはり現場固定+カードベース。

RAW素材|編集側で完全に後決め可能

BRAW(Blackmagic RAW)やProRes RAWのようなRAW素材は、WBが完全に「後決め」。撮影時の設定は単なる目安で、編集側で自由に色温度を動かせます。

ただし、容量が増える&編集マシンに負荷がかかるのがデメリット。「全部RAW」は撮影/編集コストが跳ね上がるので、本当に色を作り込みたいMV/PVのキー映像だけRAW、それ以外はLogという使い分けが現実的かなと思います。

Log=現場WB固定が前提、RAW=後決めOK、と頭の中で線を引く

「Logでもグレーカードは撮る」「RAWでもざっくりWBは現場で合わせる」が事故率を下げる王道です。フォーマットに甘えず、現場で基準を1枚押さえる癖だけは崩さないのがおすすめ。

動画のホワイトバランスの「合う人・合わない人」

動画のホワイトバランスをきっちり詰めるかどうかって、作る映像のジャンルによって投資判断が分かれるんですよね。何でも追い込めばいいってものでもないので、ここで線引きをしておきましょう。

合う人|MV/PV/CM/シネマティック作品を作る人

色のクオリティで作品の印象が決まるジャンルは、WB管理がスキルとして直接案件単価に効きます。グレーカード+マニュアル固定+編集でスコープ確認、を流れで身につけると、納品物のクオリティが一段上がる実感が得られるはず。

合わない人|YouTube高速編集中心の人(AWBで十分)

逆に、編集本数を捌くYouTube編集メインの人は、WBを毎カット詰めすぎると単価あたりの作業時間が増えて赤字になる場合も。基本はAWBで撮ってもらって、明らかに変なカットだけPremiereで揃える、くらいでちょうどいいと思います。

自分の仕事のジャンルと向き合って、WBにかける時間の上限を最初に決めておくのが大事。「全部完全に揃える」を目指しちゃうと、いつまでも納品できなくなりますからね。

まとめ|動画のホワイトバランスは「撮影で固定→編集で微調整」が王道

動画のホワイトバランスって、複雑に見えて「色温度+ティント」の2軸を、撮影で固めて編集で詰める」。やることはこの一行に集約されるんですよね。

カラーチェッカーを買って現場で1枚撮る癖をつけるだけで、編集スピードも納品クオリティも別物になります。最初の投資2万円を惜しまないほうが、長い目で見ると圧倒的に得かなと。

動画のホワイトバランスは「現場で固定→編集で微調整」が王道。ここを丁寧に押さえると、カラグレで映画的な色を作る土台が一気に揃ってきますよ。一緒に映像で食べていける仲間になりましょう!

動画のホワイトバランスの合わせ方のまとめ
  • ホワイトバランス=色温度(K)+ティント(マゼンタ⇔グリーン)の2軸
  • 撮影は3方法|AWB(Vlog向け)/プリセット(保険)/マニュアル(MV基本)
  • グレーカード+カスタムWBで現場の色を1枚キャプチャ→編集が劇的にラク
  • 編集はLumetri(Premiere)/Temp&Tint(DaVinci)で2軸操作、スポイト活用
  • 失敗3パターン|混合光は寄せる側を決め切る/反射色は距離+オフセット/LEDはCRI95以上
  • Log=現場WB固定が前提、RAW=後決めOK、で頭の中の線を引く
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